【院試体験談①】生物系が数理情報系に挑んだ話:研究室選び(ページ2)
研究室選び(2021年4月後半〜5月後半)
お目当ての研究室群はウェブページ上だと面白そうに感じましたが、自分の興味とのマッチ度合いや研究室の雰囲気をもう少し詳しく知るために、主に以下の2つを行いました。
論文読み
研究室が出している論文はウェブページの研究紹介など以上に具体的な研究内容が成文化されているので、とりあえずGW中に読めそうなものを1本だけでも読んでみることにしました。「実際に配属されたらこんな感じの論文書くのかな」とか想像してみると面白いかもしれません。先生の著書を1冊読むというのもこれに近いと思います。
研究室訪問
この時期には専攻説明会や研究室見学会が集中的に開催されるのでそれに参加するのも良いですし、個人的に直接アポを取って現地に赴いたりするとさらに良いかなと思います*1。これもやっている人は多そうなので今更書く必要もないでしょうが、一応自分が先生や先輩方に質問した中でその後の研究室選びの参考になったと感じるのは主に以下の事項です。
- 学生視点での研究室の雰囲気、風通しの良さ
- メンバーのバックグラウンド
- 他のキャンパスに行く用事はあり得るか
- 英語できないと詰むか
- 研究テーマ設定における教員の意思と学生の意思の比率
- 研究室ミーティングの様子やコアタイムの存在
- 研究における具体的な作業*2
- 研究室の専門的基礎として学んでおくべき分野
- 分野的に近い他の研究室との違いは何か
特に最後の質問を聞いた時には割と詳細に教えてもらえることもありました。分野的に近いところをやっている先生方はお互いの研究もよく知っている可能性があるので、自身が候補として検討している研究室群については具体的に名前を出して聞いてみる価値があると思います。
志望研究室の決定
これらの情報を総合していく中で、広域科学専攻や複雑理工学専攻よりも数理情報学専攻にある研究室群の方が合っていそうだと感じるようになりました。研究室としての方向性もそうですが、専攻としてのディシプリンも、学部での専門からあえて遠いところにある専門的な数理を基礎から深めたいという自身の意志にマッチしていたと感じます。GW明けに数理情報学専攻の中でも特に気になっていた研究室に現地訪問した結果、直感的に「ここだ!」となりました。院試出願開始が6月1日だったので、その僅か2週間ほど前のことです。
もちろん、この段階でもまだ迷う人もいるかもしれません。そもそも(所属学部学科の上の大学院ならともかく)まだ本格的にその分野の研究をしているわけでもないのにそんな選択をしていいのかという不安もありそうですが、そこはある程度直感に頼って決め打たざるを得ない気がします*3。第一希望の研究室に通るとは限らず、一方で修士の途中や博士進学で研究室を変えられる可能性もあるので、悩み過ぎることなく思い切って目標を決める方が精神的にも良い方向に向かうのではと個人的に思います。
今回はここまで。次回は院試出願について書きます。