【院試体験談②】生物系が数理情報系に挑んだ話:出願
前回の研究室選びに続き、今回は院試出願の話です。解剖とプレ卒研に取り組みつつ、その裏でちまちまと出願準備や試験対策をしていきます。
数理情報が自身の志望とマッチしそうというのは前回の話の流れで述べましたが、具体的に必要な出願書類や入試科目などを精査しないことには出願まで踏み切れません。夏入試における他の大学院・専攻の併願可能性もこの段階で洗うべきだと考え、院試についてもう少し具体的に調べることにしました。
院試概要
ここからはコアとなる情報を抜粋していきます。詳細は以下の公式ページに載っていますので、興味ある方はご参照ください。基本的に院試関係については、研究科と専攻の両方の入試案内を見る必要があるかと思います。
※実施要領や日程は年度ごとに異なることが前提です。常に最新の情報をチェックしてください。
院試日程
2021年夏の実施日程は主に以下の通りでした。
受験科目
情報理工学系研究科の共通科目
これらに関しては、とりあえず何かしらの参考書をやり込むという分かりやすい対策ができそうでした。ただ、英語に関しては短期で伸ばせる分も高が知れているので、余裕と計画性がある人は日頃から英語の文献を読み漁ったり英会話のできる環境を活用したりして鍛えているかもしれません。次回以降書きますが、私はこの辺も基本やっつけだったので、あまり参考にならないと思います。
数理情報学専攻の専門科目
- レポート課題
- 口述試験
コロナ禍以前は数理情報学専攻の専門科目としても数学の筆記試験があったそうですが、コロナ禍とともにそれがレポート課題に変わりました。私が受けたのはこの形式になって2年目の年だったので、幸いにも前年にどんなレポート課題が課されたのかを見ることができました。
https://www.i.u-tokyo.ac.jp/edu/course/mi/upload/2021suuri.pdf
何となく方向性としては
- 基礎的な数理情報学的手法とその応用
- 特定の問題に対する数理情報学的アプローチ
- 自身のやりたい研究について
辺りが聞かれそうです。自身の研究に関しては書く内容をある程度考えつつ文献調査を行い、その他の問題に関しては実際に出題されてから*1考える他ないと判断しました。ただし後述するように、出願時の書類選考課題で書く内容と重なる部分も多く、結果的にそれをもう一回りボリュームアップする形で書くことになります。
口述試験では「提出されたレポート課題解答や数理情報学の専門知識に関する」ことが聞かれます。レポート絡みなら書く段階である程度勉強できることもあるでしょうが、「数理情報学の専門知識」に関しては最後までどんな対策を取るべきかはっきりしませんでした。ただ、数理情報学専攻の入試案内ページには「受験勉強の道標」という項目があり、そこに勉強の指針となるキーワードや勉強の参考となる図書も親切に提示されていました。結局、範囲としては以下の分野になると思われます。
このうち1・2・5は研究科共通の筆記数学とある程度ダブる範囲なので、3・4・6についてどこまで取り組むかが問題です。ここで自身のやりたい理論神経研究と照らし合わせると、3の一部であるグラフ理論や4の最適化などは特に関連性が高そうで、かつこれまでの勉学の過程では聞き齧ってきた程度です。一方で6のアルゴリズムに関しては学部で講義を受けたことがあり、プログラミング自体も中高からそこそこ慣れていました。よって6はそこそこにして、3と4を重視する方針にしました。