【院試体験談④】生物系が数理情報系に挑んだ話:試験当日(ページ2)

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結果発表

口述試験も苦い思いを残して終わり、終了後すぐに自宅のある本郷から駒込まで、気晴らしにひたすら自転車を走らせました。2日後の生物科学専攻の口述試験対策がノータッチだったので、結局すぐに本郷に戻り生命科学の教科書を開くことになりましたが……

生物科学専攻の試験も終わって夏院試に一区切りが付き、少しの間帰省。その後東京に戻って寂しさから知人たちとオン・オフラインで会う約束をしている最中、9月6日の15時頃に結果発表でした。こんな感じで感情がそこそこ揺らぐ夏院試でしたが、曲がりなりにも受かったことは純粋に嬉しかったです。

 

夏院試総括

今回の院試体験談の冒頭で、

  • 学部からその分野を専門にしていた人々と競争する必要がありそう

という不安に言及しました。この不安は少なからず、この夏院試期間中を通して常に私の身に纏わりついていたものです。実際口述試験なんかは特に、筆記試験ほど手応えの分かりやすいものでもなく、他の受験者のバックグラウンドや出来不出来も今ひとつ分かりません。何となく計数工学科からの内部進学者たちはきっと手強いだろうなーと懸念することが関の山でした。 また、

  • 入試で何を聞かれるのか詳細がいまいち分からない

というのも、試験の蓋を開けてみるまでずっと気がかりでした。対策の成果はというと、TOEFLの英単語対策も共通筆記数学対策も十全に生かされたとは言い難く、離散数学・最適化に関しては口述試験で出題されることはありませんでした。むしろその前にやっていた力学系の方が結果的に生きたので、得られる教訓の一つとして「日頃からの積み重ねが大事」みたいな当たり前のことは言えるかもしれません。

実は数理情報自体に受かったものの、配属研究室は第1希望ではありませんでした。それがこの後の大学院進学先決定に絡む一悶着につながるのですが……その辺についてはまた機会があれば記事にします。

 

しかしこれまでにも述べたように、上述のような不安を感じつつも同時に勉強のチャンスとして前向きに捉えていた節が多分にあり、院試を通して学部レベルの知識を叩き直した経験は学部生活の総決算として納得感の高いものだったと感じます。この経験は数理をもっと深めようという覚悟を持つきっかけにもなりましたし、ここで地力を鍛えたからこそより高度な数理に挑めるようになったと言っても過言ではないかもしれません。

アドバイスと呼べるかも分からない浅い精神論ですが、院試も大学入試と同様に最後は心の持ちようみたいなところがある気がします。その意味で「学部からその分野を専門にしていた人々と競争する必要がありそう」だとしても、「入試で何を聞かれるのか詳細がいまいち分からない」としても、最低限自分が出来そうなことをダメ元でやってみるというのは悪い心掛けではないのかもしれません。

 

以上で終わりです。長かった割にあまり実のあることは書けませんでしたが、最後まで読んでいただけたのであれば大変嬉しい限りです。今後も色々と記事を書いていく予定ですので、何卒よろしくお願いいたします。

 

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